2025年6月28日 時々晴れ

静かな夜。ふとした瞬間に、君のことを思い出してしまう。話していた時間、目が合った瞬間、そんな何気ない記憶が、まるで花びらのように心の中にひらひらと舞い落ちる。

気づけば、僕の中の君はもう色を失っていた。優しかった言葉も、眩しかった笑顔も、今では白黒の記憶に溶けていく。それでも、僕の心は君を探している。まるで大きな波に呑まれるように、君への想いが、どうしようもなく溢れて止まらない。

あの時、何をすれば君は振り向いてくれたんだろう。僕がどれだけ願っても、君は一度も振り返らなかった。まるで最初から、僕なんていなかったかのように遠ざかって、消えていった。

僕の世界にはもう、君の痕跡すら残っていない。なのに、心だけはまだ、君を探し続けている。合った日々が、こんなにも簡単に壊れてしまうなんて。君はもう、僕の物語の登場人物じゃない。でも僕はまだ、君のいないページに名前を探している。

写真はまだ捨てられない。思い出に触れるたび、涙が込み上げるけれど、それでも、君を想った時間だけは、僕にとって、確かなものだった。

ねぇ、君。
どうすれば、君は少しでも僕を思い出してくれるの?
この物語、僕だけが語り続けるには、
あまりにも寂しすぎるよ。